脳外科医 福島孝徳先生 まとめ

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明治神宮|十二徳の実践者「博愛」福島孝徳

      2020/08/03

(前略)
現在、アメリカに拠点をおき、世界各国で手術と後進育成に努めている。手術に際しては白足袋を履き、両手両足を使って驚くべき速さで手術をおこなう。白足袋は動かしやすさだけでなく、「手術は神聖なもの」との思いがある。手術が早ければ患者の負担もその分少ない。また、命を支える血液は一滴たりとも無駄に流さないという信念と繊細な脳の視界を保つために、止血を徹底する。福島医師の手術はつねにきれいで清潔だ。そうしたところに日本人ならでは、神道の精神を彷彿させる。

学校に行くときには社殿の方に向かって挨拶をしなさいという教育も小さい頃から受けました。父が明治神宮に尽くした人でしたし、私が生まれて育った場所ですから、私にとって神様というのは明治神宮。

脳外科医というのはひじょうに厳しい職業で、自分の判断がほんの少し狂ってもメスさばき、剥離が紙一枚狂っても、患者さんが歩いて家に帰れるのか、命がないのか、きまってしまうんですよ。私は「神様、どうしたらいいんですか。助けてください」と心の中で言いながら手を動かしている。

手術のときは神様に祈る。スポーツをしていて勝ちたいときは「お母さん」って言っている。違うのね(笑)。

明治神宮には折に触れて参拝しています。朝早く、人がいない時間が好きです。一月一日はなるべく参拝するようにしています。いま、一週間に八日間働いているといわれますが、土日もありません。特に日本にいるときは土日が他の科の休みになるので私の手術がたくさん入る。大晦日まで手術しています。だけど、元旦は手術をしてくれる病院が全国どこにもないので、お参りできるんです。

現在、年に六百人の難しい手術をしています。昔は九百人の手術をしました。今は本当に難しい、綱渡りのような手術が多い。六百人のうちに三人くらい、私の望まない麻痺が出たりします。一所懸命に全力を尽くしても、何かこう、人の力の及ばない、予期しないことが百に一つは起こります。それを限りなく、なくしていきたい。
(後略)

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